逮捕された人物が幸せになるには、を考えてみたくなった

さて、その記事に、逮捕された人物の人となりを知るためのヒントとしてなのだろう、Twitter発言をたくさん引用し追記した、と報せがあったので、今回最初に引用させて頂いた記事を見るに至ったのだけれども。
ただ、引用しているだけでは片面しか見られない可能性がある、と考え、該当アカウントそのもののURLを開いて今見ている。
第一ソースがTwitterなのだから、それを見るのが確実、ということだ…とはいえ1ツイート140文字だから心情が読み取れるかと言われると苦しいが。


それをみて思ったコトを、ストレートに書こう。


この人物は、不幸にも生まれる国を間違えたのではないか、と思った。
その最大の理由として、「日本人が美徳の範囲で動く以上に、この人物は自ら率先して動き過ぎている」と見えたからだ。
そう感じさせた印象的なツイートがこれである。以下に転載。

日本にはメイドがいない。→ならメイドが必要な人が社会常識にとらわれず必要なだけ雇う。日本には銃がない。→銃を持つことは基本的人権なので銃刀法を廃止できなくても誰もがすぐ製造できるように3D印刷けん銃の図面を普及させる。私はこのように自由を阻害している社会への抵抗を主張する。


確かに昨今、どう見ても常識の無い隣国がおかしな振る舞いをしている事に対し、僕もツイッターにて声を上げたり、声を上げている人の発言をリツイートしたりしている。
しかしそれ以上に、この人物が『自分の常識を押し広げようとしている』様を見て取れた。


また、正当ではあるものの過剰防衛気味な意見も載せている。以下転載。

日本の女性は自衛用のけん銃を所持できるように政府に主張するべきです。銃に頼る前に武道を習えと言うお馬鹿な人が居ますがバレエやモデルなどをやっている人は武道で体型が変わったらお仕事ができません。人は熊を倒すのに猟銃を使います。銃は体力で劣る女性が男性を射殺するために必要です。


僕もこれを読み、『暴力をかざす男を殺す必要があるのか?』という考えも浮かんだし、逆に襲われている女性及び親しい人達の立場から見ると『一生ものの傷を負わされるくらいなら』と男を殺すことも視野に入れる考えも浮かんだ。
だが、そこで銃を、と言うのはあまりに短絡過ぎる思考だと断言させてもらう。
理由はたった2つ、例えば『銃を持っていない瞬間を狙って襲うよう、事件が狡猾かつ悪辣になっていく』という”犯罪の進歩”が起きることと、例えば『男が全員女を必ず襲う』という前提自体に間違いがある、ということ*1
その2点を理由とし、その系統の意見にはどうしても僕は賛同できない。


この人物も、DQNのような不心得者を嫌い、メイドを愛し、オタクの行く末を案じ、しかし女性に暴力や暴言を浴びせる男に猛烈に怒り、今の日本に問題があるのだからと改善策を提示している――この程度に止めてくれたなら、まだニュースにならなかっただろうな、と思う。
だけど、女性に暴力や暴言を浴びせる男を猛獣に例えて射殺するために銃が必要と命の重要性を無視した発言を行い*2、3Dプリンタを使って銃撃できるものを”作ってしまった”という、日本国内において超えてはならない一線を越えてしまっただけで無く、”後続が容易に続けるように道を作ってしまった”ことこそ、今の日本において一番行って欲しくなかったことである。
その理由? ほら、バカに刃物って言うだろう? 丁度も居るし。


唯一の気がかりは、この銃の3Dプリンタ用データがどれだけ拡散してしまったか、ということ。
この拡散を食い止めることが出来れば、またデータを構築するところから再開せざるを得ないため、3Dプリンタで成形された銃による銃犯罪を少しでも遅らせることは出来るだろう。
この人物には3Dプリンタ用データを作る腕があるのだ*3、これを、例えば『データの代理入力』などの形で有効活用させてあげたいのだ。
綴られた夢は、それなりに壮大であり、しかも浪漫もあるのだから。

現代日本で洋館に住みメイドを雇用する。私はその目標の為に自分の生涯を全て使います。職場の人にも知り合いにもその事を伝えています。目標を達成するまで私を見守ってくださる方が一人でも居たなら私はとても嬉しく思います。


無関係の人間が何を、と?
オタクの人達を案じる時点で無関係ではないよ、僕もオタクたちのことを案じる側だからね。

*1:日本国内では殆ど例が無いが、アメリカなんかだと時に女性が男性を襲って、という事があり、ニュースで流れてくることもある

*2:そりゃ、『赤狩りであぶり出された本来日本には不要な命を、映画で描かれた様な”人間電池”に放り込んでそれで発電させ日本を潤せば、無駄になるはずだった資源を有効活用できていい』等と何の躊躇いも無く思う事もある僕ではあるが、『現在実行できないと確信しているから、ものの例えとして表記する』だけで、実行出来ることでは極力言わないようにしている。それに、例えばとあるラノベのヒロインのように『死ねと言った瞬間に対象者が死ぬ』ような能力を僕が持っていたとしたら、とても恐ろしくてこんなコトは言えないし表記もできないし、また実際に能力が発動してしまった際に、ものすごく後悔したりするだろうと考えている。 人の人生好きに出来ちまうなんて大それた力を持って正気を保っていられるほど、僕は僕自身の心を強いと思っちゃいないし。故に『そう言うときは出来ないコトしか扱わない』ようにしている。じゃないと自分が、特に心が壊れる

*3:3Dプリンタ用データは3Dデザインソフトを使えないと作れないが、この3Dデザインソフトの操作が難解である事が多く、これが原因で躓く人も多いと聞いた。事実僕も満足に扱えていない